昔から
「他人の振り見て我が振り直せ」
ということわざがあります。
他人の失敗や良くない行動を見て、「自分も気を付けよう」と学ぶことです。
もちろん素晴らしい教えです。
しかし、私はそれ以上に深い教えがあると思っています。
それが
「人は鏡」
という考え方です。
「他人の振り見て我が振り直せ」は、相手の問題を見て自分を反省します。
一方、「人は鏡」は、目の前に起きていることや人間関係そのものを通して、自分自身を見つめる考え方です。
例えば、
「この子は挨拶をしない」
と思ったとします。
そこで終わるのが「他人の振り見て我が振り直せ」です。
しかし「人は鏡」では、
「自分は普段から気持ちのよい挨拶をしているだろうか」
と自分に問いかけます。
「部下が動かない」
「子どもが話を聞かない」
「生徒のやる気が出ない」
そんなときも、まず相手を変えようとするのではなく、
「自分の関わり方に改善できる点はないだろうか」
と考えます。
人は、自分では気付かない癖や考え方を持っています。
だからこそ、目の前の人との関係は、自分を映し出す鏡になるのです。
もちろん、すべての原因が自分にあるわけではありません。
それでも、自分を変えることはできます。
相手を変えようとしても難しいことが多いですが、自分の言葉や態度は今日から変えられます。
そして不思議なことに、自分が変わると周りも少しずつ変わり始めます。
「他人の振り見て我が振り直せ」が他人から学ぶ教えだとすれば、
「人は鏡」は、自分自身の成長に責任を持つ教えです。
だから私は、「人は鏡」の方がより深く、人生を変える力を持った言葉だと思っています。子どもたちには、勉強だけでなく「人や出来事から自分を見つめる力」も身につけてほしいと思います。成長のきっかけは、いつも自分の中にあるのかもしれません。
