口は何のためにあるのでしょう
目は見るためにあります。
耳は聞くためにあります。
では、口は何のためにあるのでしょう。
多くの人は、
「話すため」
と答えるでしょう。
もちろん口には話す役割があります。
しかし、「話す」という漢字をよく見ると面白いことに気付きます。
話す=離す
とも読めます。
言葉を口から離す。
自分の考えを外へ出す。
それが「話す」です。
けれども、人は話し過ぎると、かえって相手と離れてしまうことがあります。
自分の意見ばかり話す。
相手の話を最後まで聞かない。
正論をぶつける。
すると言葉は届いていても、心は離れていきます。
だからこそ、口にはもう一つ大切な役割があると思うのです。
それは、
「きく」こと。
実は日本語には、
「口をきく」
という言葉があります。
耳で聞くのに、なぜ「口をきく」と言うのでしょう。
それは、人と人との関係の中で、本当に相手の話を受け止めることを表しているからかもしれません。
聞くことは、相手に近づくことです。
話すことが「離す」なら、
聞くことは「寄り添う」ことです。
子どもたちも、自分の話を真剣に聞いてもらえたときに安心します。
大人も同じです。
人は、自分を理解しようとしてくれる人に心を開きます。
目は見るため。
耳は聞くため。
そして口は、
相手の心の声をきくためにある。
話して離れる人になるより、
聞いて寄り添える人になりたいものです。
